経理業務にかかわるなら「日商簿記」

日商簿記はどんな資格?

就職や転職で経理関係の業務につきたい人には、日商簿記の資格がおすすめです。
簿記の資格は、企業の財務状況や経営状況を数値として管理把握するために必要な専門知識が求められる資格で、ビジネスにおいては経営管理能力と密接な関係があります。
日商簿記の資格は民間の資格で、年間約50万人以上が受験するという規模の大きな検定試験として人気があります。

日商簿記の資格には4つの階級があり、最も難易度の高い1級試験は年に2回開催され、2級と3級に関しては年3回実施されています。
初級はネットで検定を受ける方法となっている点が大きな特徴です。
日商簿記の試験は、受験する人の数は多いですが、自身が100点満点のうち70点以上を正答できれば合格します。
しかし級が上がるごとに難易度もアップし、合格率は3級と初級なら40%から60%ぐらいですが、2級になると合格率は20%程度、1級は10%程度と低くなります。

日商簿記の試験対策ですが、過去問や市販の問題集を活用すればDIYでも試験準備はできます。
しかし、より効率的に短期間での合格を目指すなら、スクールに通ったりオンライン講座を受講するという方法がおすすめです。

日商簿記があればどんなメリットが期待できる?

日商簿記の資格を取ることによる1つ目のメリットは、転職や就職、また社内での昇級にも有利になるという点です。
主婦の再就職はブランク期間があるという理由でかなり難航することが多いですが、企業に大きなメリットとなる資格を持っていることで、ブランク期間があっても再就職しやすくなるでしょう。

2つ目のメリットは、幅広い業種に役立つ資格だという点です。
経理のお仕事をするなら、経費の精算や顧問税理士と会議をする際、日商簿記の知識を持っていることは大きく役立ちます。
営業のお仕事でも、取引先の見積書を分析するスキルやサービスや製品のコストを計算するスキルなどを身に着けることもでき、日商簿記で学んだスキルを活用できます。
また、キャッシュフローや四半期報告書を分析するスキルも身に着けることができるため、管理の担当としても働けます。

3つ目のメリットは、段階を踏みながら検定試験に合格できるという点です。
初級や3級は独学でも十分に準備ができる資格なので、合格して自信をつけてから上級の試験に挑戦するのも良いでしょう。
2級になると商業簿記や工業簿記など、経理担当として働く際に必要な知識を得ることができますし、1級になると経営分析や経営管理ができるレベルが求められます。
今すぐに就職しなくても、持っていることで将来の再就職や転職に有利となる資格なので、興味のある人は今からマイペースで勉強を始めてはいかがでしょうか。