子どもが嘘を吐いたら

嘘を吐く子供の心理

生まれてから一度も嘘をついたことがないという人は、かなり少ないのではないでしょうか。
嘘をつくのは悪いことだと思っても、状況によっては嘘をつかざるを得ないことがたびたびあります。

そんな嘘というのは、大人だけではなくて子どももつくことがあります。
一定の年齢に達すると、ちょっとしたことで嘘をつく機会が増えてきます。
一般には、2歳半を過ぎる頃から嘘をつく子どもが多くなってくると言われています。

例えば、「今日、体育の時間に短距離の徒競走があって、僕が一番だった」といった嘘が典型的な子どもの嘘です。
実は一番ではなかったのに、わざわざ嘘を言うには理由があります。

嘘の種類

嘘にはいくつかの種類があり、子どものつく嘘のほとんどは「想像力からくる嘘」に分類されます。
「こうだったらいいな」「こんなことがしたい」という願望が嘘となって表れてくるのです。
ですから、子どもが本当は一番ではなかったのに「一番だった」と自慢したとしても、むやみに「どうしてこの子は嘘をつくのだろう」とあしらってしまうのはよくありません。

嘘にはこれ以外にも、「思いやりのための嘘」や「上手に説明ができずについてしまう嘘」などがあります。
また、子どもは自分自身を守るために嘘をつくこともありますので、「どうして嘘をついたの」などと叱責することをはやめるようにしたいものです。
というのも、子どもというのは「嘘」の概念が大人とは違います。
親が子どもに嘘を言ったことがバレたときでも、子どもは「親が嘘をついた」とは思わずに、「親が間違っていた」というふうに理解します。

子供の噓に注意したいこと

子どもも大人も、どうしようもない状況に置かれると嘘をつく傾向があります。
特に子どもの場合は、親に叱られるのを避けるために嘘をつくことが多いことを覚えておきましょう。
また、「親に褒めて欲しい」「いい子だと思われたい」と思うあまりに嘘をつく子どももたくさんいます。

ですから、子どもが嘘をついたなと思ったら、なぜ嘘をついたのか、何をして欲しいのかを的確に読み取って、優しく対処してあげることが大切です。
親に褒めて欲しい、大切にしてもらいたいと言う思いから嘘をついてしまう子どもも多いので、嘘を責め立てるのではなくて、子どもの気持ちを思い測ってあげることが大切でしょう。

思春期の子どもがつく嘘

子どもが少し成長して、思春期になると小さい頃とはまた違ったタイプの嘘をつくようになります。
思春期では、子どもと言ってもプライバシーを尊重してほしいと思うようになるので、そのために嘘をつくことがあります。
思春期は多感な時期でもあり、社会的な人間関係に傷つきやすいので、子どもの嘘も温かく見守ってあげることが重要です。